インレーとは、虫歯部分を削ったあとの穴を埋める詰め物のことです。


その素材としては、これまでは保険適用で治療費を抑えられることから、銀歯が主流でした。


しかし数年前からは、詰め物として「セラミック」や「ゴールド」が推奨されるようになってきました。



歯医者さんで虫歯治療の際にセラミックやゴールドを勧められたり、昔の銀歯をセラミックやゴールドに変えることを勧められたことはありませんか?



セラミックやゴールドの詰め物は保険適用ではないため、金額を聞くとなかなか決心がつかない方も多いかもしれません。




では、どうして今まで一般的だった銀歯が推奨されなくなってきたのでしょうか。

一般的な銀歯の素材は「金銀パラジウム合金」と呼ばれる金属で、加工しやすく丈夫であることがメリットです。


しかしデメリットとして、口の中で唾液が銀歯に触れると金属の成分が溶け出し、金属アレルギーを引き起こす可能性が指摘されるようになってきました。


実は海外ではほとんど銀歯は使用されておらず、ドイツでは健康を害する懸念から銀歯の使用は禁止されています。



さらに、銀歯は熱いと膨らみ、冷たいと縮む性質で、歯と熱膨張率が違います。

そのため、冷たい飲み物、熱い食べ物など口の中の温度が変わるたびに金属と歯をくっつけているセメントが剝がれやすくなり、やがて隙間ができます。

その隙間から唾液が入り込み、銀歯の下で虫歯ができてしまうのです。


また、銀歯の表面は傷が付きやすく菌がたまりやすいので、歯周病のリスクも高まります。



その点、セラミック素材は金属アレルギーの心配は無く、銀歯よりも歯にフィットしやすく汚れを寄せ付けにくい特性があります。

変色しにくく耐久性にも優れています。

白いので見た目を気にする必要もありません。



ゴールドも銀歯と比べると金属が溶けにくく、腐食しにくいため長持ちします。

銀歯と違い、歯と熱膨張率が近いので、ぴったり歯にはまり込み、隙間が出来にくい素材です。

強度がありますが、延性(伸びる性質がありながら破壊されずに引き延ばされる)という性質なので、食いしばりなどで歯がかけてしまう場合や、奥歯の詰め物にはゴールドがおすすめです。





 ↓ こちらの写真は最近、虫歯治療をした当院スタッフのものです。
食いしばり 歯ぎしり 歯が欠ける
 ↑ 上の歯の奥歯(黄色の丸)は食いしばりにより歯が欠けて変色してしまっています。

その隣の歯(水色の丸)は、20年以上前の銀歯ですが、中が虫歯になっていたため治療が必要でした。


銀歯を外し、虫歯部分を削って型を取り、

奥歯は食いしばりがひどいのでゴールドのインレー(黄色の矢印)に。
隣の歯のインレーは見にくいですがセラミック(水色の矢印)です。
ゴールドインレー 虫歯治療
金銭的な面もあるので、そのほかの銀歯も様子を見ながら期間を空けてセラミックかゴールドに変えていく予定です。



保険適用だからと安易に銀歯を選びがちですが、それぞれの素材のメリット・デメリットを知っていただいたうえで選択していただきたいと思います。



なお、当院は開院当初から銀歯の取り扱いはありません。

虫歯治療にはセラミックインレーまたはゴールドインレーを使用しています。



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